公益財団法人三井住友海上文化財団は、昭和63(1988)年に、大正海上火災保険株式会社(現 三井住友海上火災保険株式会社)の創立70周年を記念し、メセナ活動を担う団体として「音楽・郷土芸能の分野において、文化及び芸術活動に関する事業を行い、文化及び芸術の振興並びに国際交流の促進に寄与すること。」を目的に設立されました。
令和5(2023)年には財団設立35周年を迎え、次の節目となる40周年に向けて更により良い活動ができるようスタートいたしました。設立当初より数多くの方々にご指導いただきましたこと、また絶大なるご支援をいただきましたことに心より厚く御礼申し上げます。
財団の3つの主要事業につきましては、1つめの「地域住民のためのコンサート」(三井住友海上文化財団 ときめくひととき公演)が、令和5(2023)年に財団設立以来累計1,000回を超えることとなり、全国各地域の方々に質の高い生のクラシック音楽の提供と開催地との交流活動をより幅広く展開しております。
2つめの「文化の国際交流活動に対する助成」では、助成数が500団体になりました。引き続きアマチュア団体が取り組む国際交流活動を支援してまいります。
3つめの、「全国高等学校総合文化祭優秀校東京公演」への助成は、歴史と伝統のある高校生の文化活動への支援として今後とも継続してまいります。
当財団の歴史を振り返ってみますと、これから「平成」が幕を開けようというときに設立されました。当時は我が国の経済が隆盛を極めていた頃で、企業に求められることは単にモノやサービスを提供するだけではないとの認識に立脚し、良き企業市民として地域社会の皆さまと共に文化を考え、創造し、支援・育成するものとして事業を開始しました。当財団の一つひとつの活動は大変地味なものではあるものの、実施する度に事業の方向性に誤りはないとの手応えを感じることができ、経済的な停滞があった時代においても、些かも活動を狭めることなく、継続して取り組んで参りました。
「芸術文化活動を通じて皆さまに精神的な豊かさと潤いのある生活を提供し、全国各地域に貢献し続けることが当財団の使命である。」との信念に基づき研鑽を怠らず充実した事業を展開し続けて参りたいと考えております。
今後とも皆さまの一層のご理解とご支援をお願い申し上げます。
理事長